クロージングが苦手なコーチ、セラピストのための売り込まないセールストークのコツ

セールスをするのが苦手、と感じることはありませんか?

コーチやセラピスト、カウンセラーは形のない商品なので売りにくいと感じている方も多いようです。

そこでこの記事では特に「売るのが苦手」という方向けに、全く押さないセールスについてお話します。

「いかがですか?」とか「どうですか?」というクロージング(クローズさせていくこと)をしない考え方です。

気持ちよくビジネスができるし、お客さんにとっても良い(その理由は後述しますね)方法をぜひ取り入れてみてくださいね。

セールストークのコツで好循環

こんにちは、原子です。

僕はヒプノセラピスト → カウンセラー → コーチと肩書きを変えてきたのですが、その理由は単純。

売れなかったからでした。

「こっちの方が悩んでいる人の数が多いんじゃないか?」

「この方が分かりやすいからお客さんになってくれるかな?」

と、さまよっていたんですね。

生活費も稼げず、なんとかしないといけない。

そうなってくると焦りが出てきます。

本来は「悩んでいる人のために」とビジネスを始めたのに、いつの間にか「自分の稼ぎのために」と焦っていました。

今だったら分かるんですが、売れるのは肩書きとかじゃないんですよね。

今は「何をしてるかよく分からない」と言われながらも、何十万円の申し込みをいただけるようになりました。

僕が変わったことの一つに『余裕』というのがあります。

焦りではなく、余裕。

余裕があるから売り込まなくてもいいし、その安心感とかがお客さんにも伝わり信頼してくれたりする。

(後述しますが圧を与えないことがポイント)

結果的に申し込みが入るから、また次の余裕にもなる。

この好循環を作っていけたらどうでしょうか?

気持ちよくビジネスができそうじゃないですか?

この好循環を作る一つとして、今日はセールストークのコツをぜひ持ち帰ってくださいね!

☆好循環は仕組みを作ることも大切です

セラピスト、コーチのためのビジネスモデル

こちらの考え方も是非取り入れてみてください

セールストークのポイントは会話ベース

僕はセールスをする時、全然押しません。

でもそれは申し込みを押さないということです。

言い回しを変えると『決断を押さない』

決断を押される、つまり迫られると人は圧(プレッシャー)を感じるんです。

しかし押すポイントはあります。

それは、コンテンツ(商品・メニュー)の価値です。

そしてコンテンツの可能性もですね。

「私のコンテンツはこんな良い(価値)ところがあって、受けることでこんな可能性が広がりますよ」

これも一方的に話すだけだったら、それはそれで相手に圧がかかります。

だから会話ベースで進めていくのがおすすめです。

「どんなサポートがあったら嬉しいですか?」

コンテンツに何を求めているかを会話したり

「どんな自分になったら最高ですか?」

未来に何を求めているのかを会話したりしていきます。

ここについて、人の心理について少し解説します!

セールストークは感情を動かすためにある

申し込みをする時の人の心の動きをぜひ知っておくことで、後でお伝えするやり方が生きてきます。

人はお金を払う前には感情が動いて、思考が動きます。

感情

思考

お金を払う

このような順番を進みます。

セールスの時の最終アクションは例えば

  • 財布を開いてお金を出す
  • 契約書にサインをする
  • 申し込みボタンをタップする

などがありますが、この前には必ず「思考」があります。

  • 「この金額に見合うかな?」
  • 「私にも役に立つかな?」
  • 「この人はキツくないかな?」

これらが「思考」です。

申し込みを決める前にアレコレ考えますよね。

そして考える前には感情が動いています。

・(そうなったら嬉しい!)

・(それは気持ち良い!)

・(手に入れたい!)

これが「感情」です。

感情が動いて
 ↓
思考が働いて
 ↓
お金を払うと決める

このように『スタートが感情であること』を覚えておきましょう。

大切なのは思考してもらうことではなく、感情を動かしてもらうことなわけです。

だから思考が働く説明や説得では人は動く気持ちにはならないんですね。

セールスはコミュニケーション

セールスというのはコミュニケーションです。

先ほどお伝えしたように、たとえ上手な(分かりやすい)セールストークでもお客さんの感情が動かなければ申し込みには繋がりません。

なので大切なことは、相手がどんなところに感情が動くかに意識を向けていくことです。

じゃあ感情が動くポイントって・・・?

それは、

相手が『求めていること』

です。

お客さんが「あ~もう嫌だ…」と毎日思っていることがあったとして、それを解消できたらどうなるでしょうか?

「超スッキリした!!」

これが↑感情ですよね。

お客さんは、この感情を手に入れたいと思っているんですね。

そしてセールストークでは、感情を意識すると大きくこのような2ステップになります。

  1. どんな感情を求めているかを見つけ出す
  2. 私の商品・メニューでその感情になれる(とイメージしてもらう)

セールストークのマインドセット

実はお客さんに直接「何を求めてますか?」と聞いても、お客さん自身が分かっていなかったりします。

また、お客さんが「不安なんです」と言ってるからと言って、安心を求めているかというと違う可能性もあります。

例えば、その方は「不安だ」と言うことで気にかけてほしいのかもしれません。感情としては特別感を感じたいのかもしれません。

または「大丈夫だよ」と励ましてほしくて、感情でいうと一歩を踏み出す勇気を感じたいのかもしれません。

なので言葉を額面通りに受け取るのではなく、言葉を発してるその裏には何があるのかを見つけていく意識をしましょう。

そして非言語の部分、例えば表情だったり声のトーンだったりを見ていきます。

(あ!いま何かすごい嬉しそうだったな!)

(この話をしてる時はワクワクしてるな)

 ↑

こういった部分に意識を向けていくということです。

自分が何を伝えるのかよりも、相手が何を求めているか?

そんな意識をしてみてくださいね!

セールストークのマインドセット

『めちゃくちゃ分かってあげる』
『相手以上に相手の本音を分かってあげる』

セールストークは言い切らなくていい

求めていることが分かったら、自分のコンテンツでお客さんが求めているものを手に入れていける可能性を伝えていきます。

ここでのポイントはあくまで可能性ということです。

セッション型のビジネスは「こうなります!」とは言いにくかったりもしませんか?

そこで伝え方のコツは「もし~」とか「例えば~」と、仮定の話として未来の話をしていくことです。

例1:現在モヤモヤしていてスッキリしたい人に対して

心の整理をするのがカウンセリングなんです。「話をしただけで気持ちがスッキリしました!」という方や「頭が整理されて何をやればいいかが分かりました」と喜んでくれる人が多いです。もしあなたが完全にスッキリできたらどんな感じがすると思います?

これであれば、心の整理をするというのも言いきれるし、過去にこういう人がいたというのも事実を話すだけなので言い切れますよね。

そして続いては「完全にスッキリできます」とは言い切らず、もしできたらどうかという仮の話を聞いているだけなので言いやすいんですね。

さらには質問を入れて、相手にその続きを答えてもらうとスッキリした未来の自分をイメージしていきます。

ポジティブな未来をイメージできると感情が動いていきます。

例2:自分に自信を持ちたい人に対して

コーチングを継続していると自分の心の奥にあるものが見えてくるんです。だから徐々に「私はこれを大切にしたいんだ」という自分に対する信頼感が芽生えてきます。例えば自分に自信があって素敵な人ってどんな人が思い浮かびますか?その人みたいになれたら堂々とできそうですね!どんな気持ちになりそうですか?

こちらも最初は自分の心の奥にあるものが見える、自分に対する信頼感が芽生えるというのは言いきれる部分。

でも「自分に自信が手に入る」、「堂々とできる」とは言い切ってないですよね。

「例えば」を使った仮定の話なので相手も想像を広げやすくなるし、未来のイメージをすればするほど申し込みをしたくなってくるんです。

このように一方的に話をするのではなく、仮定を上手く使いながら未来の素敵なイメージを膨らませていく。

そしてそのイメージに一緒に浸って「そうなったら素敵だよね!」「そんな未来、私もいいと思う!」というようなスタンスで話を広げていくのがコツです。

「私があなたにそれを提供します!!」という感じが強いと圧(プレッシャー)になってしまうからですね。

向かい合うのではなく、お客さんと横に並んでいる意識。

そして理想の未来を一緒に指差して「あんな未来に一緒に行けたらいいよね!」という意識で会話をしてみてください。

ここでお伝えしたことはベネフィットについて詳しく書いた記事があるので、こちらも参照してみてくださいね。

売れる文章の書き方2つのコツ

クロージングは苦手でも大丈夫

お客さんが求めている理想の未来に対してイメージが膨らめば感情が動きます。

なのでセールスは説明とか説得ではないんですよね。

説明書では心が動かないけど、小説・ドラマって心(感情)が動きます。

つまりイメージが大切なんです!

相手の反応を見ながらイメージを一緒に広げていく。

そして気分を高めていくことでお客さんは申し込みたいという気持ちが出てきます。

ここで普通のセールスであれば「クロージング」をしていくことになります。

申し込みに向けてクローズしていく感じですね。

「いかがですか?」とか「どうですか?」とか「一緒にやりませんか?」とか…。

申し込みの決断の言葉『イエス』を引き出そうとするわけです。

しかし、多分ここまで読んでいただいているあなたは、このクローズする言葉を言うのが苦手なんじゃないでしょうか?

僕もいまだに苦手です。

というか、決断を迫られるのが好きじゃないから、人にやるのが嫌というのもあります。

そこで僕は考えたのが押さないクロージングです。

押さないクロージングだから気持ちも楽

最後の決断の言葉を迫らない、押さないクロージングは簡単です。

その方法は「もし興味があれば、申し込みはこちらから送ってくださいね」とネット経由で申し込みをしてもらうんです。

今は無料の申し込みフォームもたくさんあります。

そのフォームを用意しておいて、メールやLINEをお聞きして、そちらに送らせてもらうという方法です。

これをやってみたことで分かったのが、決断を迫らない方がお客さんの満足度が高かったり、お客さんとの長い関係が続くという体感です。

僕は食べていくお金もなかった時は、強く売ったこともあります。

「今だけです!どうですか?」と畳み掛けていました。

今振り返ると、強く言われたから申し込んだみたいな気持ちになっていたんじゃないかと思うんです。

そのせいかセッションをしていても受け身な方が多かったんですね。

一方、セールストークの後に自宅に帰ってネット経由で申し込みをする場合、改めて自分で決断をしてから申し込んでもらうことになります。

なので、セッションを受ける主体性が変わってくるように感じるんですよね。

もちろん成果も出やすくなるし、お客さん自身が「自分で申し込んだ」という気持ちがあるから満足度が上がるんです(自分で選ぶことでそういう心理効果があります)

「もし興味があれば、申し込みはこちらから送ってくださいね」

これだったら言いやすくありませんか?

押さないクロージングの注意点

注意が必要なこととしては、迷っている時は何が迷いなのかをしっかり聞いてあげることです。

迷いを放置して「じゃあ後は申し込みフォームで」とやるのは自分が楽をしたいだけ。

相手に意識を向けて、不安な点や気になっていることは解消してあげる

その上で申し込みフォームへ促すということですね。

私でも結果が出るのかな?支払いは分割でもいいのかな?子供が小さいから熱を出した時とかはどうなのかな?・・・

たとえ小さい不安だったとしても、これが残っていると申し込みは見送られてしまいます。

「何か気になることとかありますか?」など、寄り添ってあげましょう。

また、既にその場で申し込もうという気持ちが強い場合もあります。

その場合は表情や雰囲気で分かると思うんです。

その時はしっかりと「興味ありますか?」「どうしますか?」と聞いてあげるといいんじゃないかと思います。

「やってみたいです」と言われたら「ありがとうございます!」と素直に受け取って、申し込み後の話へ入っていったらいいんじゃないでしょうか。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事でお伝えしていたことを簡単にまとめておきます。

「売り込まないけど売れる」その方法について是非マスターしてみてください。僕はそのおかげで本当に心地よく、楽にビジネスができるようになりました。

ぜひ一緒に自然体でビジネスをしていきましょう!

1.セールストークは感情を動かすためにある

会話ベースで進めて相手が求めていることに意識を向けよう

2.セールストークは言い切らなくてもいい

仮定の話として一緒に未来の可能性を広げよう

3.決断を迫るよりもWEB経由で申し込みをしてもらう

自分で決断をしてもらうので素敵なお客さんと長い関係が築ける

 

以下に改めて目次も載せておきます

  
  

この記事を書いた人

原子 やすふみ

原子やすふみ

心のメカニズム解析で「自然体で生きられる人生」へとナビゲートする。

小学校3年生で両親と離れ全寮制のスパルタスクールに放り込まれる。肉体労働、体罰、独房監禁の日々。中学3年で脱走。警察に保護されそのまま養護施設へ。
中学卒業後、そば屋で住み込みで働きながらの引き蘢り生活。夢も希望も友達すら皆無だった人生に、プロドラマーという人生初の夢を抱き再出発を果たす。その矢先、交通事故に巻き込まれ両足首全骨粉砕骨折。生涯歩行困難と診断されるも、4ケ月の入院と1年間のリハビリ生活で奇跡の復帰を遂げる。保険金で3,300万円を手にするも、今度はニート生活。浪費し続けた結果の極貧生活へ逆戻り。

想像を絶する不運の宿命を背負わされた男の人生が一変したのは、心理学との出逢いだった。心のメカニズムをつぶさに研究し尽くし2010年にメンタルセラピストとして起業。2013年、セッション型ビジネスのコンサルタント業を開始。月末の支払いに困窮していたシングルマザーが月商100万円超え、月の売上が3万円だったセラピストが月商80万円を達成するなど、分かりやすいコンサルティングで関わる一人ひとりに夢と希望を与えている。